ポチ: 師匠、センスメイキング理論って聞いたことある?なんか難しそうだけど、どういうことか教えて!
師匠: おっ、ポチ、いい質問ね!センスメイキング理論(sensemaking theory)は、特に組織論やコミュニケーション論でよく使われる考え方よ。簡単に言うと、「人が曖昧な状況や予測できない事態に直面したとき、それをどう意味づけて理解していくか」を説明する理論なの。
ポチ: 意味づけ?それって、例えばどんな場面で役に立つの?
師匠: 例えば、突然のトラブルが起きたときとか、新しい環境に飛び込んだときだね。何が起きているのかよくわからない状況でも、周りの情報を集めて「今こういうことが起きている」って意味を作り出していく感じよ。
ポチ: なんとなくわかったかも。けど、それって誰でも普通にやることじゃない?
師匠: そうそう、確かに日常的にやってることなの。でも、センスメイキング理論が大事なのは、そのプロセスを意識的に考えることで、仕事や組織の中で役立つ行動がとれるようになるからよ。
1.センスメイキングの具体例
師匠: 例えば、ポチがデザイン事務所の新しいプロジェクトに参加したとするでしょ?でも、クライアントが何を本当に求めているのか最初は曖昧なことがあるよね?
ポチ: うん、そういうときあるよ!「あれもやってほしい」「これも追加したい」って要望が増えると、どれが一番大事なのかわからなくなる…。
師匠: そのときに、センスメイキングを意識して行動するのよ。クライアントとの会話やメール、過去のプロジェクト事例なんかを見直して、「本当は何を解決したいのか」ってポイントを見つけるの。
ポチ: 情報を整理して、要点をまとめていくって感じだね!
師匠: そうそう。で、それをチーム全体で共有することで、「次に何をすればいいか」が見えてくるわけ。
2.センスメイキングの7つの要素
ポチ: もっと詳しく知りたいな!センスメイキングって、どうやって進めればいいの?
師匠: 実はセンスメイキングには7つの要素があるの。それを知ると、もっと効果的にできるようになるよ!
1. 同時性(Identity Construction)
• 自分の立場や役割を確認しながら意味を作っていく。例えば、ポチが「僕はクライアントの要望を整理する役割だ!」って意識すること。
2. 回顧性(Retrospective)
• 過去を振り返りながら状況を理解する。例えば、「前のプロジェクトではこうしたら成功したな」って思い出す感じね。
3. 状況依存性(Enactment)
• 自分が行動することで状況が形作られていく。たとえば、クライアントに質問してみることで新しい情報が出てくるとかね。
4. 社会性(Socialization)
• 周りの人とコミュニケーションしながら意味を共有する。チーム内で情報を共有するのも大事!
5. 継続性(Ongoing)
• センスメイキングは一度で終わらない。プロジェクトが進むごとに新しい意味づけが必要になるから、常に考え続けるのよ。
6. 手がかりの抽出(Extracted Cues)
• 重要な情報だけを見つけるスキル。情報が多すぎると混乱しちゃうからね!
7. 実用性(Plausibility)
• 完璧じゃなくても「とりあえずこれで納得できる」ってレベルで意味を作るのがポイント。
2.実践編:センスメイキングをどう活かす?
ポチ: でも、どうやって実際に使えばいいのかイメージ湧かないな…。
師匠: じゃあ、実践例を考えてみようか!例えば、こんな場面だよ。
• 新しいクライアントとの打ち合わせ
クライアントの発言をメモしながら、「この人は何を最も重視してるのか」を整理していく。デザインの細かい話をしていても、実は「もっと売り上げを上げたい」というのが本音だったりするのよ。
• プロジェクトの途中でトラブルが発生
「何が原因でトラブルが起きたのか」を周りの状況や情報を元に考える。そこから「じゃあ次はどうすればいいか」が見えてくるわけ。
ポチ: なるほど、トラブルの原因や解決策を探すときにも役立つんだね!
師匠: その通り!そして、この考え方を日常的に意識していると、どんな状況でも柔軟に対応できるようになるわよ。
まとめ:センスメイキングを使いこなそう!
師匠: じゃあ最後に、センスメイキング理論のポイントをまとめてみるね。
1. 曖昧な状況を整理して、意味を見つける力が大事!
2. 7つの要素(同時性・回顧性・社会性など)を意識することで、効果的に進められるよ。
3. 仕事やチームでの問題解決、新しい環境への適応に大活躍するスキル!
ポチ: よーし、僕も早速センスメイキングを意識してみるよ!まずは情報整理を頑張らないとね。
師匠: いい心がけね!ポチならできるから、あとは実践あるのみよ!