企業の競争相手を知る
ポチ: 師匠、デザイン事務所経営における競争相手ってどうやって見つけるの?
師匠: ポチ、いい質問ね。マーケティングの世界では、自分たちの競争相手を知ることが非常に重要なのよ。企業には5つの競争相手がいるといわれているの。まずはこれを覚えておくことが大事。
ポチ: 5つもあるの?具体的に教えて!
師匠: もちろんよ。まず1つ目は現在の競合業者ね。これは、同じ業界で同じような商品やサービスを提供している会社のことよ。例えば、デザイン事務所で言えば他のデザイン事務所がこれに当たるわ。
ポチ: ふむふむ、それは分かりやすいね。他には?
師匠: 次に新規参入業者。これは新しく市場に入ってくる会社のことよ。新しいデザイン事務所ができたら、それも競争相手になるの。
ポチ: なるほど、新しいライバルだね。他にもある?
師匠: そうね、3つ目は代替品の業者。これは、私たちのサービスを代替する商品やサービスを提供している会社のこと。例えば、企業が自社でデザインを内製化したり、フリーランスのデザイナーを雇ったりすることがこれに当たるわ。
ポチ: そっか、直接のライバルじゃなくても競争相手になるんだね。
師匠: その通りよ。そして4つ目は顧客。顧客は常に他の選択肢を持っているから、彼らのニーズや要求に応えないといけないの。例えば、価格や品質で他のサービスに流れてしまうこともあるわ。
ポチ: 顧客も競争相手になるんだね、意外だなぁ。
師匠: 最後に5つ目は供給業者。彼らは私たちのビジネスに必要な素材やサービスを提供してくれるけれど、取引条件次第では他の企業と競争することになるの。供給業者が他のデザイン事務所に有利な条件を提供すれば、それも競争相手になるわ。
ポチ: なるほど、競争相手って本当にたくさんいるんだね。
師匠: そうよ、ポチ。この5つの競争相手をしっかり理解しておくことで、マーケティング戦略をより効果的に立てることができるわ。次に、具体的にどうやって競争相手を分析するかを教えるわね。
競争相手の分析方法
ポチ: 師匠、競争相手を知ることが大事なのは分かったけど、どうやって分析すればいいの?
師匠: いい質問ね、ポチ。まずは競争相手のタイプごとに分けて考えるといいわ。例えば、カフェ業界で考えてみると、現在の競合業者にはスターバックスに対するドトールがあるわね。これが業界内の競合他社の脅威よ。
ポチ: なるほど、他には?
師匠: 新規参入業者としては、ドトールに対するスターバックスなどが新規参入の脅威になるわ。そして、代替品の業者としては、コンビニのコーヒーがあるわね。例えば、セブンカフェなど。
ポチ: うんうん、他には?
師匠: 顧客については、100円のコンビニコーヒーに対して消費者がいるわ。これが買い手の交渉力の脅威ね。そして最後に供給業者。これは仕入れ価格の値上げによる原価の上昇などが売り手の交渉力の脅威になるわ。
ポチ: 分かりやすいね、師匠!これをどうやって使えばいいの?
師匠: この5つの競争要因に分けて分析することで、市場と業界の構造が理解できるの。これがマーケティング戦略を立てる上での基本になるわよ。
ポジションに応じた競争戦略の決め方
ポチ: 師匠、マーケティング戦略ってどうやって決めるの?
師匠: ポチ、まずは自分の会社のポジションを理解することが大事よ。市場シェアによって企業の競争ポジションは4つに分けられるの。マーケットリーダー、マーケットチャレンジャー、マーケットフォロワー、そしてマーケットニッチャーね。
ポチ: それぞれのポジションで戦略が違うの?
師匠: そうよ。マーケットリーダーは市場シェアが最も高い企業で、そのポジションを維持するための戦略を取るの。チャレンジャーはリーダーに次ぐ企業で、リーダーのシェアを奪うことを目標にするわ。フォロワーはリーダーを追随し、ニッチャーは特定の市場セグメントに集中するの。
ポチ: 具体的にはどういうこと?
師匠: 例えば、マーケットリーダーは市場の複数のセグメントをすべてターゲットにするフル・カバレッジ戦略を取るの。一方、チャレンジャーは複数ターゲット戦略、フォロワーは特定のセグメントに絞る戦略、ニッチャーは単一ターゲット戦略を取るわ。
ポチ: なるほど、それぞれのポジションによって戦略が違うんだね。
師匠: その通りよ、ポチ。このように自社のポジションと市場セグメントを明確にし、それに基づいてマーケティング戦略を展開することが成功の鍵になるわ。
ポチ: 分かったよ、師匠!早速僕も考えてみるよ!
師匠: いいわよ、ポチ。何か分からないことがあったらいつでも聞