ポチ: 師匠、今日はどんな話をしてくれるの?
師匠: 今日はね、ポチ。消費者心理にアピールする価格設定について教えるわよ。具体的にどういう価格設定があるか、その効果も含めて説明するわ。
ポチ: わかった!楽しみだな。まず、どんな価格設定があるの?
師匠: まず一つ目は「端数価格」。たとえば、スーパーで98円とか198円の商品を見たことあるでしょ?
ポチ: あるある!あれってどうして端数をつけるの?
師匠: それはね、ギリギリ最低の線まで下げている印象を与えるためなの。例えば1,000円よりも980円、2万円よりも1万9800円のように端数をつけることで、消費者に「お得感」を与えるのよ。心理的に少しでも安い方が買いやすいの。
ポチ: なるほど、確かに値下げしている感じがするもんね。実際に効果はあるの?
師匠: あるわよ。例えば、大手スーパーが新商品のスナック菓子を販売する時、通常価格が100円だったとしても、98円にすることで売上が20%も増えたというデータもあるの。わずか2円の違いでも、消費者にとっては大きなインパクトがあるのよ。
ポチ: すごい!ほんの少しの違いでそんなに変わるんだね。他にもそういう価格設定ってあるの?
師匠: もちろんよ。次は「名声価格」。高級品に使われることが多いの。例えば、宝石や毛皮、化粧品なんかがそうね。高い価格がその商品の品質の証明になるのよ。
ポチ: 高い方が売れるってちょっと意外だけど、どういうこと?
師匠: たとえば、有名ブランドのハンドバッグがそうね。あるブランドのバッグが20万円で売られていると、その高い価格がバッグの高品質やステータスを示しているの。だからこそ、ブランドのファンはその価格でも買いたくなるのよ。逆に、安く売られると「偽物かな?」って疑われることもあるの。
ポチ: へぇー、値段が高い方が信頼感があるんだね。じゃあ、「慣習価格」って何?
師匠: 慣習価格は、缶飲料やガム、のど飴なんかに使われるの。消費者がその価格を当然と思っているから、値下げしても売上にプラスにならないの。
ポチ: どうしてそんなことが起こるの?
師匠: 例えば、ジュースの缶が120円で売られているとするでしょ?これが突然100円になっても、「ああ、安いな」とは思うけど、特にそのジュースをもっと買おうとはならないの。消費者はその価格が普通だと思っているから、値下げが大きなインセンティブにはならないのよ。
ポチ: ふむふむ。他にはどんな価格設定があるの?
師匠: 次は「価格ライン」。これは衣料や化粧品なんかに使われるの。一般、中級、高級といった価格帯を分けておいて、消費者が自分の予算に合った商品を選べるようにするの。
ポチ: それってどういう例があるの?
師匠: 例えば、ファッションブランドがそうね。同じデザインの服でも、素材やディテールによって価格を変えるの。一般向けにはポリエステル、中級にはコットン、高級にはシルクを使って、価格帯を分けてみるとかね。消費者は自分の予算と好みに合わせて選べるから、満足度が高いのよ。
ポチ: なるほど、それならいろんな人が買いやすいね。
師匠: 最後に「差別価格」。これは劇場やツアー旅行なんかで使われるのよ。例えば、劇場のS席料金は高級感を出しつつ、オフシーズンには割安感を感じさせるために値下げするの。
ポチ: それってどういうこと?
師匠: 例えば、有名なミュージカルのチケット。人気が高い公演時期にはS席は1万円で販売されるけど、オフシーズンには8000円に値下げされるの。これによって、消費者は特別な体験を割安で楽しめると思うのよ。
ポチ: すごい!いろんな価格設定があるんだね。
師匠: そうなのよ、ポチ。価格設定は消費者心理に大きな影響を与えるから、しっかり考えることが大事なの。
ポチ: ありがとう、師匠!今日は本当に勉強になったよ。